こんにちは、ハヤシヨシナカです。

フリーランス/一級建築士として設計業を行いながら、2014年に不動産(中古マンション)を購入したのをきっかけに、不動産賃貸(大家)業を楽しんでいます。

不動産賃貸(大家)業は、サラリーマンも自営業の方でも、多くの方が副業として行える事業の一つで、かつ将来向けての資産形成としても有効な投資スタイルのひとつです。

このブログでは、私が不動産賃貸業で学んできた知識や、投資スタイル、失敗談などを経験をもとにお話しさせていただいてます。

不動産投資を進める前に、日本の不動産はどんな状況になっているのかを統計数値からご紹介をさせていただきます。
近年人口減少が問題視されていますが、当然ながら人口が減少すれば不動産の所有者及び需要も減少します。今後の不動産投資にも大きな影響を与える問題ですが、実際、日本国内の不動産の状況を知る事で、少しでも成功率を上げることも可能となります。

●日本の不動産統計数値のまとめ
・全国土地の取引件数は例年130万件前後で推移している。
・全国中古マンションの売買件数は40万件前後を推移している。
・中古住宅の流通量は年間約17万戸で全住宅流通量の15%程度となっている。
日本の空家問題
・日本全国で、空き家は約820万戸程度となっている
  (この20年で1.8倍 / 448万戸➝820万戸)

土地の取引件数とその問題点

■土地取引について

売買による所有権の移転登記の件数で見ると、全国の土地取引件数は例年130万戸前後となっています。その動きを見ると、全国の土地取引件数は近年増加傾向、圏域別にみると東京圏及び地方圏で微増となっている。

■所有者不明土地問題と国民意識

人口減少・高齢化問題の進展に伴う土地利用ニーズの低下等の影響で、「所有者不明な土地」が全国的に増加している。
国民の土地に関する意識について調査すると、空き地所有者のうち約5割が負担に感じたことがあると回答。
(特に、相続により当該土地を取得した者が負担を感じる割合が高い。)
空き地の所有に負担を感じる者のうち、約4分の1が土地の所有権を手放いたいと回答。
(そのうち、半数は費用を支払ってでも手放したいと回答。)

 

空き家の状況

空き家は全国で約820万戸となっており、ここ最近は増加傾向にあります。

・住宅・土地統計調査(総務省)によれば、空き家の総数はこの20年で1.8倍(448万戸→820万戸)に増加。
・空き家の種類別の内訳を見ると、「賃貸用又は売却用の住宅」等を除いた、「その他の住宅」(いわゆる「その他空き家」)がこの20年で2.1倍(149万戸→318万戸)に増加。
・なお、「その他の住宅」(318万戸)のうち、「一戸建(木造)」(220万戸)が最も多い。
※木造はその他の構造体に比べて、経年劣化が最も早くそれも空き家問題に大きな影響を与えている。
※近年は長期優良住宅等、高品質・高性能な家づくりを国も事業者も推進している事もあり、今後の木造住宅の在り方が変わってくることも予想されます。

このように「空き家・空地」が、昨今の土地問題としてはいちばん身近に感じることではないでしょうか。
私の身近でも建築士会の各支部単位や、建築に携わっている方が、空き家対策として様々な活動をして空き家再生イベントを実施しています。

 

マンション取引について「中古」と「新築」

全国のマンション取引件数は横ばい圏で推移しているが、2015年を堺に「新築」と「中古」でトレンドが逆を向いている。
東京や大阪といった大都市を中心に、中古マンション売買がマンション取引の主流になりつつある。また、全国のマンション取引の過半を首都圏が占めており、利便性に優れた都心エリアを中心に、マンション売買市場の東京一点集中が進行している。

・全国のマンション売買は年間約40万件前後
(国土交通省による「マンション等取引件数の集計による」)
・2015年を堺に「中古」マンションは取引は増加傾向であり、「新築」マンションは減少傾向にある。

■「中古」マンション売買が今後の主流になる

新築マンションの取引が減少しいる中で、中古マンションの取引が増加傾向にあるのは、首都圏を中心に新築マンションの販売価格が高騰している中で、消費者が中古マンション購入に流れているのではないか。
近年では「リフォーム」「リノベーション」「インスペクション」といった中古ならではのビジネスが浸透し、中古マンション情報を掲載したWebサイトの普及や、自由な働き方改革による住まいの定義も少しずつ変化してきたことも、中古市場の拡大を後押ししているのではないでしょうか。

中古住宅の現状

中古住宅の流通量は、年間で約17万戸となっており、全住宅流通量に占める中古住宅の割合は約15%となっております。また国内流通量は欧米諸国の6分の1程度とかなり低い水準にあります。

この低水準の背景には、中古住宅の建物評価のしくみに関係があります。現在のところ。中古住宅の評価は住宅の状態にかかわらず、一律に築20年~25年で市場価値ゼロとして扱われます。この評価方法の見直しを行わないと、中古住宅の市場価値はでてきません。

また住宅リフォーム市場規模は年間で約7兆円で推移しており、国内の住宅投資に占めるリフォーム投資の割合は28.5%で、欧米諸国と比較しても小さく、これも中古住宅評価の市場価値が影響していると考えます。

しかし、こうした状況を受けて、既存住宅・リフォーム市場の活性化に向けた施策も展開されています。

長期優良住宅(長期的な維持管理計画に基づいた優良な住まい)
・適切な維持管理を実施
・定期的な点検、補修・修繕・更新
・維持保全記録、履歴の作成・保存 等
ホームインスペクション(住宅診断、劣化状況・欠陥の有無・改善すべき箇所などを判断する)
・住宅診断により安心して住宅の売買を実施
・既存住宅売買瑕疵保険の加入 等

※欧米の住宅流通市場を見てみると、新築住宅の戸数よりも中古住宅の売買戸数のほうが、圧倒的に多い。

 

不動産に関連する統計数値の調べ方

不動産に関する最新の統計情報を知るには、
国土交通省の「土地総合情報システム」で調べることができます。

土地総合情報システム

不動産に関する各種データを誰でも見ることができる。

 

 

 

 

 

土地白書の活用

土地白書は、土地基本法第10条に基づき、土地に関する動向及び土地に関する基本施策について、毎年、政府が国会に報告するものです。土地取引の動向や地価の動き、不動産投資や土地利用の傾向などがデータをもとに紹介されています。不動産に関する正しい知識を知るための必携データといえるでしょう。PDFファイルになっていて、だれでも活用できます。

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